こんにちは！Souです！
木の質感て良いですよね～私も家を建てるなら木造がいいと思っていますし家具や小物なんかもつい木彫を選んでしまいます。木の柔らかい感じというかあたたかい感じがとても好きです。木造住宅メインのハウスメーカーなんかでも「木のぬくもり」的なことを売り文句にしていたりしますよね。
しかし
って思ったことはありませんか？私は思っていました。
そこで今回は宮崎良文さん、池井晴美さん編著「木材セラピー：木のやさしさを科学する」を参考に木材がもたらす心理的、生理的な効果とそれを示した実験4つを紹介していきます。
この記事を読んで住宅の内装を考えるヒントになったり、誰かに具体的な説明をする際の材料になればいいな～と思います。
ではいきましょう！
ヒノキやスギなどの針葉樹に含まれている木材の香りのもととなるα－ピネンという成分を吸入した時の心拍の変化から自律神経活動を調査した結果、副交感神経の活動が上昇し、体が生理的にリラックスする事が明らかになりました。
α－ピネンには香りの他に、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用、抗不安作用等もあるようです。
やっぱ檜風呂って最強だったんだなぁ･･･
木材に触れた場合にリラックス効果はあるのでしょうか。木材と他の建築素材に手で触れたときの違いを調べた研究では、被験者に対してホワイトオーク材（机の天板などに利用される広葉樹材）、大理石、タイル、ステンレスの4種類の素材に手を置いてもらい、脳の活動を調べるという実験を行いました。その結果、最も副交感神経活動の上昇が小さかったステンレス材を100％としたときの他の素材では、タイルが＋11％、大理石が＋8.3％であったのに対し、木材では＋42.4％という結果が得られました。
圧倒的ですね笑
次に先の実験で使用したホワイトオーク材について、塗装のしない無垢材、オイル塗装材、ガラス塗装材、ウレタン塗装材、ウレタン塗装厚塗材をそれぞれ用意し同様の実験を行った結果、各種塗装剤よりも10～30％程高いリラックス効果を得られ、無垢材に触れた場合の方が心拍数は低下し、リラックス効果が見られました。
無垢材の質感はやっぱり良いんですね～
というか手で触れただけでリラックスするってシンプルに考えてすごいですね。もう仕事中ずっと角材抱えていようか検討するレベルですね（邪魔）
手から受けるリラックス効果を示した実験を紹介しましたが、このような触覚からはたらきかけられるリラックス効果は手だけでなく足からも得られることが実験から明らかになっています。
この実験ではヒノキ材と大理石を用意し被験者に素足で触れてもらい心拍数の変化から自律神経活動を調べるとともに脳前頭前野活動を計測するというものでした。（脳の前頭前野活動は安静時には沈静化し、活動時に活発化する部位です）
自律神経の変化を計測した結果、大理石に触れている時を100％とした場合に、ストレス状態は－34.8％と減少し、リラックス状態は＋41.3％と高まる結果になりました。ヒノキ材に触れていた方が副交感神経活動が高まり、前頭前野活動が低下したということですね。
欧米諸国では家の中でも土足が一般的ですが、板敷のフローリングを裸足で歩くというのは科学的に考えても良いことなんだなぁと初めて知りました。
木材を視覚的に捉えた場合のリラックス効果はどうなんでしょうか。スギの板材の節があるもの（有節材）を並べた画像と節の無いもの（無節材）を並べた画像、一面グレーの画像の３つを用意し、被験者に見てもらった際の心拍数の変化から自律神経活動を調べるとともに、脳前頭前野活動を計測した実験では、刺激前の副交感神経活動から約38％程も上昇し、脳前頭前野活動はグレー画像よりも沈静化したという結果になりました。
木質の壁を見るだけでもリラックス効果を得られるということですね。
嗅覚、触覚、視覚の観点から木材から受けるリラックス効果を示す実験を紹介してきました。
木材は嗅いで良し、触って良し、眺めて良しの最強リラックス素材であることが分かりましたね。
このストレス社会、無機質な部屋もスタイリッシュでかっこいいですが、木彫のものを取り入れて癒やしを感じてみてはいかがでしょうか。
興味のある方は今回の参考文献「木材セラピー：木のやさしさを科学する」も読んでみてください。今回紹介した実験の詳細の他に森林セラピーに関するお話も載っていておもしろいですよ^^
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